カラドジョウ 【ドジョウ科】
Misgurnus dabryanus
外来生物法(要注意外来生物) 生態系被害防止外来種リスト
【その他の総合対策種】

カラドジョウ
胴体は太く、鱗は大きく数は少ない

カラドジョウの頭部
長いひげが特徴的


カラドジョウの尾部
尾柄が高く、黒色斑紋はほとんど見えない


 
ドジョウ
胴体は細め
 
ドジョウの頭部
ひげは短い(雄はもっと長い)

 ドジョウの尾部
付け根上部に黒斑がある
    原産地・侵入の経緯  
 アムール川からベトナム北部にかけてのアジア大陸、台湾、朝鮮半島西部の原産。
 食用として輸入された「ドジョウ」に混じって侵入したと思われ、移入の経緯がはっきりしない。
   形態・特徴  
  全長10〜20cmほどに成長する。
 在来のドジョウに比べて胴体は太くなり、鱗はドジョウより大きい。ひげが長く(ドジョウの雄もひげが長くなるが、それよりさらに長め)、尾柄が高く、
 基部付け根上部の斑紋はごく小さいかないこともある。

   
   新潟県内における生息状況  
  県内における生息状況はよく分かっていない。ドジョウに似ているため、区別されていない可能性が高い。
  これまでは、信濃川中流の十日町市
や上越市の関川下流の支川から情報がある。
 写真のカラドジョウは、2020年7月26日、阿賀野市安田の農業用水排水路で採集したもの。日本自然環境専門学校の学生・教官、マリンピア日本海
 スタッフなどともに採集をおこない
多数個体の生息を確認した
 今のところ、侵入の経緯や生息範囲等は不明である。
   備 考  
  2015年、「生態系被害防止外来種リスト」の公表に伴い、「要注意外来生物」というジャンルはなくなったが、「その他の総合対策種」とされた。
  カラドジョウの染色体数はドジョウと異なるため、当初両種は交雑しないといわれていた。
  その後、ドジョウ雌×カラドジョウ雄の人為的な交雑実験の結果、得られた雌個体は繁殖力を持つことが明らかになり、カラドジョウによる ドジョウ
  への遺伝子汚染がおこる可能性が確認された(荒井ほか,2012)。