里山の愛嬌ある虫 No.1 ウスタビガ (個人的見解です)     

長い柄で枝先に下がるマユ  別名ヤマダワラ
中の蛹は、秋に羽化して、中は空っぽ



黄緑色のきれいな幼虫 上)3齢 下)終齢     
若齢幼虫のトゲは、毒もなく、刺さることはない
  
 ウスタビガは、ヤママユガ科に属する比較的大きなガで、翅を広げた開長は7.5~11cm、メスの方が大型になる。このガが一番目立つのは、冬枯れの枝先に長い柄ぶら下がる黄緑色のマユだろう。その形からヤマカマスと呼ばれることもある。冬に見つかるマユは、上に隙間が空いており、中は空っぽ。秋の終わりごろに羽化した成虫が出たあとだ。 
 幼虫は黄緑色で、若齢期には背面にトゲをもつが、毒もなくこけおどしである。終齢(5齢)幼虫では、トゲはなくなる。ウスタビガの幼虫は、手で触れたりすると、頭(胸部)を振りながら、キューキューというネズミが鳴くような警戒音を出す。
 成虫の翅には4個の目玉模様があるが、この模様は透明で、後ろが透けて見える。下の画像はオスで、体色は濃色、メスは明るい黄色で一回り大きい。ガ類のオスの触角は、メスのフェロモンを感知するために大きく、鳥の羽状になっている。

  
      ウスタビガ成虫オス オスの触角は鳥の羽状 4枚の翅に各1個(計4個)の目玉模様をもつ