山本山山麓 春の里山観察会 活動報告
  開催日:  2021.4.24(土)
  会 場: 小千谷市 塩殿~岩沢
 ・主催:みちばた案内人
 ・協力:
生物多様性保全ネットワーク新潟
    案内チラシ
    今年の早春は週末ごとに悪天候が続いたため、 2回の延期を経て、4月24日にようやく実施することができました。参加16名、地元小千谷市のほか、長岡市~新潟市からの参加がありました。集合、観察会場は小千谷市塩殿にあるクラインガルテン周辺ですが、管理棟使用中のため、昼前に会場移動、昼食は三密を避けて広い空間があるが岩沢の西岩寺本堂で頂きました。午後は残雪のある山道を登り、裏山の春の動植物を観察しました。
 今年の冬は久々の大雪で、小千谷市岩沢の西岩寺付近では2月中旬に一時3mを越えました。重い雪のため、枝折れの樹木が各所で見られました
 今回の参加者はほとんどの皆さんが動植物に詳しい方でしたが、「昆虫はかせネットワーク」代表の鈴木さん、「雪国植物園」ボランティアガイド
の田島さんからは、興味深いお話しを伺うことができました。
 
 
観察会風景 上)クラインガルテン園路から越後三山を望む
下)クロサンショウウオ卵塊があった岩沢のきれいなため池
 
 アズマシロカネソウ(キンポウゲ科) 右)開いた花の内部(大西みち子さん撮影)
 岩沢の沢筋の林床部で見られた。草丈十数cm、丸い鈴のような小花をつける。花弁に見える外側の大きな5枚はがく片で、色は黄緑色、1枚だけが紫色に染め分ける。田島さんから、花の構造について説明。中の黄色に目立つ5個は花弁で、昆虫を誘引する蜜弁となっているとのこと。
 コシノカンアオイを観察(田島さんの解説)       マイマイカブリ(左上は頭部の拡大)
 鈴木さんの解説では、カタツムリを捕食するために特化しており、左右の大アゴが交差しており、カタツムリの殻の中に首を突っ込んで肉をかみきるのに適した構造となっている。 (拡大写真では、左大アゴが長い)
 コシノコバイモ
 谷沿いの林床部に開花中のものから、芽生え直後のものまで生えていて、注意しないと踏んでしまいそう。田島さんの解説では、下向きの花の内部に上向きの小突起があり、訪花昆虫がつかまりやすくなっているとこのと。
 
羽化に失敗したギフチョウを観察(鈴木さんの解説)
翅が伸びきっておらず、十分に飛ぶことができなかった。
    クラインガルテンで多数見られたアリグモ
形から仕草までアリそっくりのハエトリグモ
 アリグモ解説 
 
木製の手すりの上にいたネコハエトリ♂
見てる前で小型昆虫を捕らえた
オス同士は前脚を広げて威嚇しあう
 参考  野山に自然に咲く花のページ  HiroKen花さんぽ
山野草全般について細かな解説が載っています