早出川魚探検隊2019 活動報告
 2019.9.8 (日)
早出川親子魚探検隊
   主催:生物多様性保全ネットワーク新潟
   ・共催:五泉トゲソの会
    ・協力:新潟市水族館マリンピア日本海
  ・確認された動物リスト
    
 台風の影響で2週間延期して開催しました。普段は上流の早出川ダムによって小規模出水がなくなり、川底の石は泥とアオミドロに被われていますが、ダムから100 トン/秒を超す放水があったため川底は洗われてきれいになっていました。当初計画より参加人数が減りましたが、ファミリー44名、スタッフ17 名と盛況でした。
参加者の皆さんは玉網とタコ眼鏡で採集を行い、16 種200尾の魚を捕獲しました(特定外来生物以外は観察後全て放流)。カジカ大卵型、ヌマチチブ、トウヨシノボリの3種類で144 個体と、全体の7割以上を占めました。今回、西日本原産で流れの緩やかな河川に住むツチフキが初めて捕獲されました。

 11 個体捕獲されたフクドジョウは2015 年に早出川で初めて確認され、増え続けています。北海道原産の国内外来種で福島県裏磐梯に持ちこまれて定着して、阿賀野川を下りながら分布を広げていることが明らかになっています。繁殖力が強く、カジカやヨシノボリ類、シマドジョウ、アカザなどの底生魚にとって大きな脅威です。
なお、日本国内のカマツカは最近3種に区分されましたが、本県にはスナゴカマツカが分布しています。
その他の水生動物では、超希少種のタイコウチ(新潟県レッドリスト絶滅危惧Ⅰ類)やミズカマキリも確認されました。
早出川では年々自然護岸が減少しており、コクチバスやフクドジョウなどの外来生物が増加して水生動物相も急速に変化しています。
  
 
早出川で増加中のフクドジョウ
 
カジカ大卵型 胸鰭13条

タイコウチ 新潟県絶滅危惧Ⅰ類